鶴雅リゾートデジタルコンシェルジュ

北海道のホテルグループ 「鶴雅リゾート」デジタルディレクター下澤美香がお伝えする、北海道旅行を楽しむポイント

神秘的な佇まい。湖好きにはぜひ行ってほしい「太郎湖」〜阿寒摩周国立公園〜

阿寒湖周辺を上空から見ると、こんな感じです。 

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阿寒湖周辺の湖群

その昔、阿寒湖は一つの大きな湖だったそうです。(古阿寒湖)その後、雄阿寒岳の出現で湖は分断され、現在の阿寒湖の形になりました。その際、小さな湖や沼もできたとされています。

 

その小さな湖や沼は自然の中にひっそりと在ります。

 

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道東の景勝地には、よく「神秘的」という言葉が使われてることが多いです。自然の不思議がたくさんあるからこそ、なんですよね。


阿寒湖の東にある「太郎湖」は、阿寒湖周辺では私の中で神秘的No,1なスポットです。

 

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あまり人が立ち入ることがない場所なので、道も険しく、時には熊も出るそうです。

行った当時(2019.6月)はそれを知らなくて...
小学校の頃の通学路に似ているな〜と、のんきに進んでいきました(笑)

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太郎湖は阿寒湖の東側に位置し、周囲おおよそ500m~600mくらいの小さな湖です。
この湖は阿寒湖の水が流れてきて溜まったもので、その水が阿寒川へと流れ出ていきます。


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太郎湖は雄阿寒岳登山道の起点付近にあり、ほとんど人がいない静かな湖を楽しむことができます。
本当に湖を楽しみたい人にはぜひ訪れてほしいなと思います。

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自然散策は、その景色だけではなく、周辺の動植物も観察すると、より楽しさが増します。
ですが、普段目にすることがないものを見つけるのは、なかなか大変でして...ネイチャーウォッチングするなら、その土地に詳しいガイドさんをお願いしたほうがいいです。

 

鶴雅アドベンチャー事業部SIRI(シリ)では、ネイチャーウォッチングメニューも受け付けています。お申し込みは鶴雅ウイングス1Fにある受付にて承ります。(予約締切は前日PM6時です)

ネット予約も可能です。

 

太郎湖トレッキングメニュー、詳細は以下のサイトでご確認くださいませ。

tsuruga-adventure.com

 

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湖の美しさはもちろんのことなんですが、そこを囲む森に不思議な空気がとても神秘的です。自然の意思を感じるというか…。
その意思は私みたいなの凡人には理解できないのかもしれません。
でも、役目を全うしようとするその姿を見ることで、少し近づけた気がします。

そして、自然エネルギーが溢れている場所なので、心身が元気になりましたよ。

(写真はすべて2019年6月1日のものです)

 

初めて釧路湿原を見るなら「細岡展望台」がおススメです。

釧路湿原国立公園の大きさは大阪市面積に匹敵すると言われています。
日本最大の湿原と呼ばれるだけありますね。

その広大な景色を眺める展望台は

・細岡展望台
・夢ヶ丘展望台
・サルボ展望台
・コッタロ湿原展望台
釧路市湿原展望台

と5ヶ所ありますが、広すぎて一度にこの展望台を回るのは時間的に難しいかもしれません。

 

まずは一番見晴らしの良い「細岡展望台」から行くといいと思います。
私も初めて訪れたとき、友人がここにつれてきてくれました。

 

細岡展望台から眺める釧路湿原の様子

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 あまりにも天気が良くて、眺めも素晴らしすぎて...つい興奮気味にツイートしちゃいました(笑)

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細岡展望台は釧路湿原の東側に位置する展望台です。
釧路川の大きな蛇行と釧路湿原の広がり、湿原の北側には雄阿寒岳雌阿寒岳を望むことができます。

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この日の釧路は30℃を超える真夏日
暑かったですけど、眺めが最高でした!

 

細岡展望台はメイン展望台と、もう一つ高台にある東屋付きの展望台があります。
景色がちょっと狭くなりますけど、ここから眺める空の広がり方が素敵です。


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あまりの広さと自然の豊かさに圧倒されます。

そして思っちゃうんですよね〜。
「人間って...ちっちゃいな...」って。

豆粒なような存在なんだって思うと、日々のクヨクヨした悩みなんて0.1ミリぐらいなもんだなって思えてきちゃうんですよね。

そして、この広大さから自然エネルギーを分けてもらえるので元気が出ます。


思わず大声を出したくなるほどの眺めですが...さすがにひと目が気になるのでできませんでした(笑)

 

細岡ビジターズラウンジ

細岡展望台駐車場を登ったすぐのところにビジターズラウンジがあります。


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ラウンジ内には湿原の成り立ちを紹介するパネルや、野生動物の写真などが展示されています。

売店もあり、お土産品や軽食、飲料の販売がされています。

一息つくのにピッタリな空間です。

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細岡展望台へ続く道道の景色も良かったですよ〜。


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細岡展望台へは阿寒湖温泉から車で1時間40分程かかります。

ここで気をつけてほしいことがあります!
Googleナビで出る最速ルート(道道1093号 経由)はおすすめできません!!

かなり長い砂利道の山道ですし、冬季は通行止めになります。
携帯の電波も届きませんし、車の往来もほとんどありません。
私はナビ通りに進んで、めっちゃ不安になりましたから〜。

 

推奨ルートは、国道240号 経由(畑ばかり続く道)か、国道240号国道391号 経由(空港や道の駅がある道)です。 

道東の道は砂利道のところが多かったりしますので、なるべくなら国道系を通ることをおすすめします。

安全運転で北海道旅行を楽しんでくださいね。

地球が丸く見える展望台|中標津町の「開陽台 」

果てしない大空と広い大地のその中で...
この景色を見た途端、北海道を代表するあの有名な歌手の代表曲が頭の中をよぎりました。

広いって、こういうことをいうんですねー。 

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スマホカメラで北海道の広大さを表現しきれないのがちょっと残念...。

 

こんにちは、鶴雅デジタルディレクターの下澤です。

阿寒湖温泉から車で1時間半のところにある「開陽台」の展望台から見る景色はとても素晴らしいものでした。


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地平線が大きな曲線を描いていることから「地球が丸く見える展望台」とも呼ばれています。


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見渡す限り大地が広がり、その景観は330度。
残りの30度はこの山があるからってことのようですが、この山の景色もステキな景観です。

 

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なだらかな丘陵地帯、草原、牧草地が広がる景色。
広すぎて一見何もないように感じますが、広場にはこの景色を知るためのポイントが何か所かあります。

二等三角点

見つけたときはこれが何を示すのかよく分からないままで、でも、取り敢えず撮っておこうと(笑)

調べてみたところ、山の高さを測るための基準点のようです。(ざっくりとした説明ですが)

この基準点は破損したりしてはいけないもので、もし壊れているのを見つけたら、国土地理院の地方測量部というところに一報入れる必要があるそうです。


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この三角点は全国各地にあるそうですが、最も多い府県は北海道なんだそうですよ。

詳しくはこちらのサイトをご覧くださいね。→ 三角点について知ろう

 

北海道遺産 根釧(こんせん)台地の格子状防風林

中標津町標津町標茶町別海町の4町にまたがる格子状防風林は、林帯の幅が約180m、格子の一辺が約3キロメートルで、その総延長は約648キロメートルにも及ぶ巨大な林帯である。

その名前のとおり、この林帯には古くから農作物や私たちを霧や吹雪による視界不良から守ってきた歴史がある。この特徴的な自然風景は2001年に北海道遺産として認定された。

根釧台地の格子状防風林 (別海町 中標津町 標津町) | 根室振興局産業振興部商工労働観光課

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広い景色の所々に濃いグリーンの帯状になっている場所を見ることができます。
これが防風林です。

この林は開拓時代に作られたもので、畑に雪がたまらないようにしているそうです。雪溜まりを防ぐことで雪解けが早くなり、その分農作物の準備に早く取りかかれるということなんだそうです。

人工物でないので野生動物の住処になったり、自然保護の役目も果たしているそうです。

酪農のプチ歴史

道東は酪農が盛んな地域です。
私は牛乳が飲めないので、牛=牛乳っていう思考が欠落していました...

牛のオブジェがあるのがとても不思議でした(笑)

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展望台の一角に「牛乳の歴史」「チーズ文化」のコーナーがあって...思わず納得でした。 

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だから、ソフトクリームが各所にあったりもするんだ〜って。

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気づくのが遅すぎですよね(笑)

牛乳は飲めないけど、ソフトクリームはいけます。
北海道のソフトクリームは味が濃くて美味しいんですよね。人気があるのも頷けます。

 

開陽台展望台の施設内で販売していたソフトクリームにはハチミツがかかっていました。思ったより甘々にならず、ハチミツの香りがプラスされて美味しかったですよ〜。

 

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開陽台は「日本の展望スポットランキング2015」にランクインしています。
そして、ライダーの聖地でもあるそうです。(ツーリング小説「振り返れば地平線」の舞台になっているそうです)

 

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眺めの良さもですが、開陽台展望台に続く道(ミルクロード)の続き方も人気の一つだと思います。

バイクもいいですが、車のドライブでも気持ち良かったですよ。
ドライブコースにおすすめなスポットです。

 

懐かしさがただよう「北見ハッカ記念館」

ハッカ(薄荷)が日本語だったとは知りませんでした...
「薄荷」とは、入り交じって群がり生える(薄)地下茎の草(荷)という意味なんだそうです。


そしてハッカは和種、洋種の品種によって香りが全く違うんです!
ハッカの力を見直しました。

 

阿寒湖から1時間強のところにある北見市

 
戦前はハッカの世界シェアの7割を占めていたそうです。

その後、合成ハッカができるようになって、天然ハッカが衰退してしまったという経緯があるそうです。

ですが、和種(日本産)のハッカはとても濃度が高く、ハッカの結晶ができるのは和種ならではのものなんだとか。

そして、ハッカの成分は私たちの生活品の中にたくさん使われているそうです。

そんな経緯を教えてくれたのは「北見ハッカ記念館」でした。


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とてもこじんまりした建物で、展示物を見るだけならサクッとまわれてしまいますが、館員さんの説明を聞いたあとにまわると、見どころや展示物を興味深く見ることができます。


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建てられたのは昭和10年(1935年)
当時はハッカの研究室だったそうです。

2階建てで、2階に展示室には、かつての北見薄荷工場のジオラマと、昭和29年昭和天皇行幸されたときにご使用された椅子とテーブルが展示されています。


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1階はかつての工場で使われていた機械類の展示や、「北見薄荷」の歴史がわかる映像が流れていました。


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記念館入り口には、美しいハッカの結晶が展示されています。
このハッカの結晶は日本産のハッカからでしかできないんだそうです。

 

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隣にあるハッカ蒸留所では実際にハッカ精製をしてました。

その蒸留水は化粧水としても使えるそうです。販売もしていました。
日焼けしたときに使うといいかもですね。

 
バカにしていたわけではないんですけど、どことなく「ハッカでしょ⁈」って思ってた んですよね。
でも、天然素材で素晴らしい効能があるものだったということで、いろいろ見直した次第です。

知らないって、ソンですね。

 

そして、外の庭には和洋様々なハッカが植えられていました。

 

・ジンジャーミント(洋種)
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・ほうよう(和種)
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それぞれ葉っぱの裏を軽くこすると、香ってきます。
その香りをそれぞれ嗅いでみると、全然違うんです。

馴染みのある香りものもあれば、とても爽やかで優しい香りのものまでと、ハッカの種類の多さにただただ驚くばかりでした。


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懐かしさがただよう北見ハッカ記念館は、ほっこり気分になれる観光スポットでした。

www.kitamihakka.jp

空港までの道のりも楽しめる!網走市内から女満別空港までのビューポイントのご紹介。

本州から北海道に来るには空路が一番手軽です。

各地に空港がありますが、道東地域には4つの空港があります。

 

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北海道にある空港 より

国管理空港:釧路空港
特定地方管理空港帯広空港
地方管理空港中標津空港女満別空港

規模はそれぞれ違いますが、空港があると移動しやすいですよね。

 

そして、空港までの道のりに見どころスポットが多いのが女満別空港です。

阿寒湖温泉各所(あかん遊久の里鶴雅鶴雅ウイングス鄙の座花ゆう香)からは車で1時間強、北天の丘あばしり湖鶴雅リゾートからは車で15分です。

 

いまの時期(8月中旬)はひまわり畑が見頃だそうですよ。 

というわけで、女満別空港近辺の見どころスポットをピックアップしてみました。

メルヘンの丘

緩やかな丘の上に立つカラマツがビューポイントになっている「メルヘンの丘」です。

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ただただ広がる畑の風景。

でも、この広大に感動します。

そして、四季折々で風景の表情が変わる。

これもこのスポットの魅力だと思います。


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側道に簡易駐車場がありますが、網走方面側にしかありません。
先にある、道の駅メルヘンの丘めまんべつに立ち寄って、Uターンしたほうがいいです。

ちなみに、この時期(8月)はこの道の駅で売っているトウキビが美味しいそうですよ。

 

朝日ケ丘公園

網走湖斜里岳、知床連山まで360度一望することができるビュースポットです。


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立ち寄ったのが7月中旬でしたが、ここにもひまわり畑があり、そろそろ見頃になっているはずです。

 

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鐘の音が響きやすいのかな...
幸福の鐘がありましたけど...鳴らす勇気がありませんでした(笑)

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他にも展望台や、パークゴルフ場もあります。

www.town.ozora.hokkaido.jp

 

オーヴェールの丘

ゴッホの最後の作品「カラスのいる麦畑」で描いたフランスのオーヴェールの景色に似ていることからこの名がついているそうです。


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そして、ここは黒澤明監督の映画『夢』の第5話「鴉」のシーンに使われたそうです。

 

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映画の詳細はこちらをご覧くださいね。

ja.wikipedia.org

 

旅はお家に帰るまでが旅です(笑)

北海道旅行は移動時間が長いですけど、その長い道中も楽しんでもらえたらと思います。

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今回は女満別空港近郊のビューポイントのご紹介でした。

歴女の血がフツフツと湧く「北方民族博物館」

歴史好きというと戦国・幕末時代が好きという方も多いかと思いますが、私は古代の歴史も好きです。

古代の歴史はどんな人物が活躍したのかという、ヒーロー的な物語が少ない(資料がない)のですが、その時代に人がどう生きたのかということがどんどん解明されています。

技術がない時代。
人々は知恵と工夫を凝らして、その糧を得ていたようです。

 

そして、古代の歴史は北の大地にもありました。
それを見学できるのが網走市にある北方民族博物館です。

ここはオホーツク民族だけに限らず、アイヌアリューシャン列島のアリュート、アラスカやグリーンランドのイヌイト、スカンジナビアのサミ、北西海岸インディアンやサハリン、シベリア地域など、北極を中心とした地域に住む諸民族の民族衣装・狩猟道具など、約900点に及ぶ実物資料が展示されています。

 

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北天の丘あばしり湖鶴雅リゾートから車で約10分のところにあるので、サクっと行ってこよう、ぐらいの気持ちでいましたが、滞在時間は一時間と、タップリしっかり見応えがありました!

 
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展示ゾーン入り口では「アラスカのシャマンの仮面」が出迎えてくれます。
(ちょっと怖いけど...)
1番上の顔は人間の世界を、真ん中のフクロウは動物の世界を表し、下の大きな顔は精霊を表しています。

 

 

そして、青く光る通路を抜け、北方民族の世界に入っていきます。

環境に順応した人たち
人類はアフリカに起源を持つと考えられている。
この低緯度、熱帯の地域から、長い時間をかけて北半球の高緯度、極北の地にまで生活の領域を広げたのは、いまから1万年以上も前のことである。
人類が北方へ進出するためには、寒冷地の厳しい自然条件を克服する必要があった。北方の環境のなかで安定した生活を可能にしてきたのは、人間の生理的な適応ではなく、住居や衣類をはじめ生活に必要な道具を生み出し利用する、文化的な適応によるところが大きい。

何があって、何を求め、人々は北の地を目指したのか...
それは未だにわかりませんが、たどり着いた地で生きていこうとする力が知恵と工夫を生んだのだと思います。


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次は、各地の衣装展示ゾーンへ。
同じ北方民族でも、地域によってその装飾の施し方少しずつ違います。


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前列には各地の晴れ着や花嫁衣装が飾られ、後列には日常的に使った衣装が展示されています。


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服だけではなく、身につける装飾品の展示もあります。
身を飾り立てるオシャレなアクセサリーとしてではなく、主に魔除けの意味を持たせることが多かったそうです。

一つ一つの文様にはそれぞれに意味があり、その人自身に合った(性別やその人の持つエネルギーなど)装飾を施したそうです。

 

やがて、その装飾品に「玉」が使われるようになりますが、鉱山物が採れない北の地の人々はそれを「交易」という手段で手に入れるようになります。


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そして、穀物や葉物栽培が困難な環境ですので、煙草などの嗜好品も交易によって手に入れるようになりました。

 

食と住居のゾーンでは、様々な食器類が展示されています。
扱う食材によって器が違ったり、保存食が中心な食生活なので保存加工するための道具、器など、馴染みのあるものから物珍しいものまでたくさんありました。


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食器類にも文様が施されていましたが、それをみて。食に対する気持ちの深さも感じました。
食べ物をとても大切にしていたんだろうなって。


衣食とくれば、次は住です。

各地の住居の模型が展示されてました。

同じ北の地でもスタイルに違いがあるのが面白いなって思います。

 

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そして、こちらの展示は原寸大で再現されたもので、見ごたえがあるのはもちろん、造り方の工夫がすごいなって思いました。

柱に鯨の骨を使ったり、穴を掘ることで骨組み部分を少なくしたり。

防寒だけではなく、過ごし方もよく考えられた住居だなと思います。


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北方民族の最大の特徴である「北方民族の精神世界」ゾーンには、儀式に使う仮面・太鼓がずらりと並んでました。


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まず、正面には大きなトーテムポールが展示されています。
トーテムポールって、屋外にあるものとばかりだと思っていましたけど、室内、それも大黒柱にも使われたそうです。

一番上にいる鷲が隠れてしまってますけど、このトーテムポールには、熊、狼、などの動物が象られています。

 

そして、各地で行われていた儀式の道具が展示されています。


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これらの道具は誰しもが使えるのではなく、シャマンと呼ばれる、特別な能力がある人しか使うことができません。

シャマンとは巫師や祈祷師のことで、自然界と交流して災いや病気などを祓う能力がある人とされています。

北方に暮らす人達は、その資源が採れる時期が短かいというのもあって、自然に対する畏敬の念が強く、祭りや儀式を大切にしていたようです。

 

最後は、北方の生業のブースです。
狩猟を主にしてきた北方の暮らしには、狩猟道具が必須です。そして、狩猟には危険が伴います。命がけで糧を得る生活のいろいろな工夫が施されていました。


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船の装飾が美しい。

道具の機能性だけではなく、装飾を施すことが自然と付き合っていくことにもつながるんじゃないかな。そんなことも思いました。

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魔除けなど身を守るための装飾は、現代では民族工芸品として形を変えつつあるそうです。


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北極を中心とした極寒の地で暮らす人々の知恵と交易の仕方、生活に対する概念は、資源が少ないからこそ生まれた知恵だったんですね。

生活用具に文様を施すのも、感謝や大切にする気持ちの表れなんだなと思います。

そして、受付では音声ガイドの無料貸し出しがあって、それを使うとより展示品の意味がわかってかなり楽しめました。

 

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返却のとき、受付のお姉さんが「お役に立ちました?」と、笑顔で聞いてくれたとき思わず「めっちゃ楽しめました!」って言っちゃいました。
こういう心遣いも嬉しかったです😊


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網走にある、北天の丘あばしり湖鶴雅リゾートは、かつてこの地で暮らしていたとされるオホーツク民族を始めとした北方民族をテーマにしているお宿です。

www.hokutennooka.com

 

メインロビーや足湯があるモニュメントは、北方民族が暮らしたテント住居をイメージしています。

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お泊りの際には、ぜひこの北方民族博物館も訪れてほしいなと思います。

 

hoppohm.org

一人で行ってはいけない「網走監獄」

網走といえば...「網走監獄」があるところ。
むしろ、網走監獄しかないと思っていました(笑)

ですが、網走地方は博物館、自然アクティビティが豊富なところで、遊びどころが満載なところです。

いろんな所を見て回りましたが、やっぱり一番有名な観光名所「博物館 網走監獄 」のことは外せずにはいられません!

 

ちなみに...網走監獄はゴールデンカムイの第一の鍵となる舞台。 

そのシーンを実感しようと、意気込んで出かけて行きました。

 

場所は網走市内にあり、北天の丘あばしり湖鶴雅リゾートからは車で10分という近さです。

ちなみに阿寒湖鶴雅からは車で約1時間半。
サロマ湖鶴雅リゾートからは車で45分。

どこからでも行けるところがいいですね〜。

 

さて、到着です。

監獄らしく、守衛さんが立っている〜。
本格的な感じにしているんだ〜って、遠目に思っていました。 

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でも...


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ん???

人形でした。

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そうだよね〜、人が立っているわけないよね〜と、網走監獄のスタート地点となる庁舎へ。

 

その前に...

「博物館網走監獄」の概要をご紹介しますね。

博物館網走監獄は、歴史的建物25棟を保存、展示している博物館です。ここの建物は19世紀後半(1881年明治14年))から20世紀初頭(1983年(昭和58年)まで使用されていた)にかけて建てられたもので、現存する木造行刑建築物としては国内最古のものだそうです。

この建物のうち、8棟が国の重要文化財に指定され、6棟が登録有形文化財として登録されています。

長い長い時間を経ている建築物。
建てられ始めたのが明治時代ということもあって、その建物の姿は西洋文化を取り入れた外観だったり、日本古来からの瓦葺きを取り入れたりと、いろんな建築スタイルを見ることができます。

 

洋館スタイルの庁舎。

明治期の典型的な官庁建築スタイルだそうです。


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中にはショップや書物の展示があるのですが...

 

ここにも人形がいました。

なんかね、動きがリアルすぎる〜。

目の端をかすめた瞬間、「人がいる!」と思うのですが、二度見してみると人形で...

「良く出来てるな〜」って感じです。


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典獄室では、典獄(監獄の長)が網走監獄のことを語ってくれます。

 

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「監獄」と思うと…悪いことしていないのに、なんだか「ごめんなさい」的な気分になってきます(笑)

 

そして、いよいよその他の建築物の見学のスタートです。

博物館網走監獄は、かなり広い敷地なので、普通に廻ると60分、じっくり廻ると120分かかるコースです。

 

まずは官舎から。

雪の多い北海道の建築には珍しい、瓦葺き。

 

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建物の中に入れるようになっていて、当時の暮らしぶりを見ることができます。

 

そして、開拓のために出かけた先で作られた囚人たちの寝床。


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チラッとオレンジ色の何かがあるなーと覗いたら…

ここにも人形がーっ!


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薄暗いので、人型だとわかるまで時間がかかるんですけど、その置き方や造りがリアル過ぎて、めっちゃビビります。


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そして、一番ビビったのが農作業小屋。


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遠目に見て人型があるのがわかったので、今度は大丈夫!と思ってサクサク入って行ったら…

あまりにビビり過ぎて、ここで一気に気分が萎えました(笑)

 

ふと気づいたのは「ここは、ひとりで来ちゃいけないところだったー!」ということ(笑)

数人でいれば、驚いても気が紛れるものなんですけど、ひとりでいるとそうも出来ず…

 

何度か気を取り直しても、またビビる。

その繰り返しです。

もう3回目ぐらいで、帰りたい病を発症してました(笑)

 

それでも、数々の資料や網走監獄で起こったこと、どんな人たちがいたのかを知ろうと、展示物がある建物へ。


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ここでは、網走監獄の人々が収監中にどんなことをしてきたかというミニシアターがあったり、囚人服を着て、手錠をかけたり、作業量を体験するコーナーもあります。

 

せっかくの体験コーナー、やっぱり一人じゃ盛り上がりに欠けます。。。


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館内をでるとヒマワリ畑があるんですけど、ここにも人がーーー!!

それもかなりの人数!(笑)


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そして、再び建物内に入るのですが…もうどこに人形が設置されてるのかすらわからないし、視覚の死角を狙って設置されてるので、心の準備をしていてもビビります。

 

もうね、この設置に携わった人に会ってみたくなりましたよ。

 

以下の写真は私をビビらせてくれた方々ですっ。


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居るとわかってても、やっぱりビビる...(笑)

 

でも、ここは、本当はビビっているだけだと本当にもったないないところなんです。

今では見ることがなくなった、煉瓦を作るためのの登り窯が保存されていたり...


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そして、重要文化財の監獄舎房。72年間使われていたそうです。


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この建物の造りは放射状に伸びていて、中央にある見張所から全体を見渡せるようになっています。


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当時としては珍しいサウナタイプの浴場、中の様子も見学できます。


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登録有形文化財の「煉瓦造り独居房」


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重要文化財の「教誨堂(きょうかいどう)」

外観は和風建築なのに、内部は洋風デザインになっている珍しい建物です。

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歴史的建物、資料等に溢れている貴重な博物館でした。

このブログを書くにあたり、パンフレットを見直したり、ホームページをみたりしたのですが、見れば見るほど...ひとりで行ったことを後悔してます。(しつこー!笑)


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調べてみると、無料でガイドさんをお願いできるようになっていました。
次回はこのガイドさんに案内してもらうか、誰かと一緒に来ようと思います!

博物館網走監獄の詳細は下記のサイトをご覧くださいね。

 

www.kangoku.jp